本と科学と尊みと

本のこととか科学技術のこととか趣味のこととか書きます

科学技術について伝えるなら自分のキャラを立てなければいけない理由。「科学コミュニケーション」を読んで考えた。

ふつうの人は、技術系のブログを読みたい、とあまり思わないかもしれません。

素人、特に文系の人に、理系的・技術的なことに興味を持ってもらうのはとても難しいです。

岸田一隆氏の「科学コミュニケーション (平凡社新書)」によると、興味を持ってもらうには、もっと物語的なコミュニケーションが必要なんです。

今回は、この本から学んだこと考えたことをまとめてみます。

[caption id="attachment_999" align="aligncenter" width="500"] By: Pierre (Rennes) - CC BY 2.0[/caption]

人は確率的、統計的に考えるのが苦手

科学的に、客観的にものごとをとらえ、問題を解決していくような「理系のお話」には、論理的・統計的な視点が欠かせません。

でも、人間っていうのはそもそも、論理的・統計的な話が苦手なんだそうです。

だから、訓練を受けていない「ふつうの人」に科学的な話を理解してもらうということは、とっても難しいことなのです。

論理的・科学的に物事をとらえられる、訓練された理系のほうがある意味「おかしい」のかもです。

でも、わかってもらわないと困るときもある

でも、「ふつうの人」に、科学技術のことを分かってもらう必要はいつでもあります。

新しい技術を使った製品を開発するには、技術者は、会社の文系の役員にも、技術的なことを分かってもらうよう、説明しなければなりません。

科学技術に関する政策が正しい方向に向かうには、科学の進展に何が必要なのか、ということを、大衆に分かってもらわないと駄目です。

もちろん、技術について語るブロガーも、PVを増やしたいはずです。

難しいけど、でも必要、なのです。

話し手に共感できれば、興味を持てる

人間は、共感をする生き物です。

そして、話し手の話が面白く感じ、話し手の気持ちに共感できれば、その話を聞くものなのです。話し手が好きならば、の人の話に興味を持つものなのです。

でも、理系の人が、「この数学の定理はこんなに面白いんだ!」なんて、独りよがりで語っても興味を持ちません。

大事なのは、共感されるキャラクタ、面白い話をするキャラクタだと思われることです。

そうすれば、人は、話を聞きたい、と思うものなのです。

「キャラを立てる」ための努力が必要

そのためには、ふだんから、専門のことだけではなく、広く興味を持たれるようなことを、楽しく面白く伝えないといけないです。

その内容だけでなく、語り口や人格、接触する頻度など、好まれるように努力して、「キャラを立てる」努力が必要です。

本書の著者の岸田氏は、「文化人としての科学者」という言葉を使って、そのような存在になることを勧めています。

われわれ技術者なブロガーも、「文化人としての科学者」「生活者としての技術者」というような視点で、一般の人に向け、好かれるようなキャラを出していけば、その語ることに興味を持ってもらえ、読んでもらえ、PVも増えていくことになるのでしょう。