本と科学と尊みと

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スカウターを爆発させずにフリーザの戦闘力を測る方法。51.48メートル離れて測ること。

ドラゴンボールに出てくる「スカウター」という道具、相手の強さがわかる、という便利なものです。でも強すぎる相手に向けて測定すると爆発する、という謎の欠点があります。

今回は、このスカウターの構成と仕組み、なぜ爆発するのかと安全に測定する方法について、考察してみました。

目次

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1.スカウターとはどんなもの?

まず、そもそもスカウターとはどんなものだったか、Wikipediaからかいつまんで復習しましょう。

通信機能と生体探索機能を兼ね備えた装置で、モノクル(片眼鏡)に似た形をしている。片耳に取り付け、付属する半透明の小型スクリーンに、生体の戦闘力を数値化した情報や、その対象への方角や距離が表示される。 ドラゴンボールの道具 - Wikipediaより

ほうほう、戦闘力だけではなく、方角・距離までわかるんですね。

発明したのは惑星ベジータ先住民族サイヤ人に滅ぼされたツフル人で、もともとは敵や獣から身を守るための装置だったが、これに目をつけたフリーザ軍の優秀な技師ギチャム[注 14]が具体的な数字機能や通信など改造を施し、兵士たちの攻撃の運用に使い始めた[10]。 ドラゴンボールの道具 - Wikipediaより

他の星から奪った技術を使っていると。

対象の戦闘力が高い場合、処理能力の限界から爆発を起こす。鳥山明によると「漫画用の派手な演出であって本当はデジタルなのでありえないが、アナログ的に言えば猛烈に上昇するカウンターが追いつかなくなって故障してしまう感じ」。限界計測数は旧型で約22000。新型は180000以上測れる。 ドラゴンボールの道具 - Wikipediaより

で、爆発します。

んー、でも、アナログ回路であっても、カウンターが猛烈に上昇したところで故障や爆発まではしないと思うんだよなぁ。低めの数値が表示されるか、表示がバグるだけで。 もしかして、鳥山明先生は技術者じゃないから、きっと何かを誤解しているのかも!これは、つじつまの合う技術的説明を考えるしかあるまい!

2.スカウターの構成と仕組みの推測

さて、スカウターの基本機能としては、以下のようなものがあります。

2-1.対象から放射される「気」を測定する

名言はされていないと思いますが、戦闘力とは、その人が出す「気」の大きさなのだろうと思います。クリリンや悟飯が、気を放出したときに戦闘力が上がった演出などから推定しています。

たぶん、ツフル人が、「気」を受けると電気信号のようなものを出力する素子を開発したのです。それをフリーザ軍が技術をぶんどって利用してるわけです。 わるいやつです。

2-2.「気」を出している人を識別する機能を持つ

近くに「気」を出している人が複数人いたときに、誰の「気」がどの程度の強さなのか、見分けつつ測定できるはずです。

そうでなければ、スカウターをつけている人の気を測っているのか、戦う相手の気を測っているのか、わけがわからなくなるからです。敵の強さを知りたいのに、表示されるのは自分の強さ、では意味がありません。

地球にラディッツが来たときも、戦闘力1500のラディッツの戦闘力ではなく、戦闘力5の一般人の戦闘力を表示していました。「気」の大きさにこれだけの差があっても、測定できる、ということは、測定対象を見分ける能力が高いということになるはずです。

たぶん、「気」には、周波数、色、のような、測定可能な特徴があるものと思われます。

余談ですが、世の中には、もしかしたら、「気の双子」とでも言うべき、スカウターで見分けられない相手が要るのかもしれません。

2-3.スカウターは、一部を除いて、地球人でも理解できる技術で作られている

ミスターサタンが、「気」の存在に気づいていないことからわかるように、地球では、「気」のことがそれほど知られていません。「気」を扱う科学技術の蓄積もほぼゼロでしょう。

それにも関わらず、ラディッツの残したスカウターを、ブルマがハック(改造)して使用しています。ブルマがいじった部分は、電気回路などの地球人が知っているものと同等だったのでしょう。

つまり、スカウターは、地球人が分からない「気」の技術と、地球にもとからある電気回路などの技術のハイブリッドであると推定できます。

2-4.バッテリで動く

電気回路だとすれば、多分、内蔵のバッテリ、電池のようなもので駆動しているはずです。スカウターをコンセントに繋いで使っているところなんて見たことないです。

3.スカウターが爆発する理由

さて、ここまでのところで、スカウターの構成、仕組みについて考えてきました。ここからは、これまでの考察をもとにして、なぜスカウターが爆発するのか、について考えてみます。

最初にWikipediaから引用したとおり、スカウターは戦闘力が22000または180000程度を超えた相手の戦闘力を測定しようとすると、爆発します。ここで、何が爆発するのか、という点から、爆発の仕組みについて、2つの仮説を考えました。それは、素子が爆発するか、スカウターのバッテリが爆発するか、というものです。

3-1.「気」を測定する素子が爆発する

「気」を測定する素子については詳しいことがわかっていません。もし、その原理が以下のようなものであれば、爆発するということがありえます。

3-1-1.「気」により、電気的な抵抗値が変わる

1つめは、「気」によって、この素子の抵抗値が変わることによる爆発です。

もし「気」によって素子の抵抗値が変わるのであれば、そこに電圧をかけて、流れる電流の変化をとらえることで、「気」の量を測定できるはずです。

このとき、注意すべきなのは、「気」が多いほど抵抗値が下がるような場合です。オームの法則「(電流)= (電圧) ÷ (抵抗)」により、抵抗が下がるほど電流が増えます。電流が増えるとどうなるか。素子が発熱するのです。

つまり、もし、素子が、温度が上がったときに急激に燃えたり爆発したりするような性質を備えていたりすると、「気」により素子に流れる電流が増え、爆発する、ということが起こり得ます。

まあただ、回路的に電流が流れすぎないように制限するというのはそんなに難しいことではないので、もしこの仮説が正しいなら、技師ギチャムたいしたことねーな!ということになってしまいます。

3-1-2.「気」により、発熱する

次の仮説です。もし、この素子が、受けた「気」のエネルギを熱に変換する性質を持っていたとしたらどうでしょう。この場合には、その熱を電気的信号に変換する回路(サーミスタやサーモパイル、焦電素子など)を使って、「気」を電気信号に変換することができます。

この場合には、受ける「気」が大きいほど、単純に素子の温度が上がります。素子の温度が上がりすぎると、前項のように爆発する可能性も出てきます。

3-2.スカウタのバッテリが爆発する

3-2-1.の変形ですね。過電流やバッテリの不具合によって、電気機器が燃えたり爆発したりするのは、我々の世界でもたまにあることです。

気を検知する素子に電流が流れすぎるような場合には、そのせいでバッテリがやられることもあるでしょう。

4.安全に測定するために

さて、ここからは、安全にフリーザの戦闘力を図る方法を考えてみます。 フリーザが、自身の戦闘力を53万である、と知っている、ということは、何らかの方法で(爆発せずに)測定できた、ということです。

ここまての考察に対応する理由で爆発していたとすれば、以下のように測定すれば、爆発しないはずです。

ちなみに、ここでは、あの耳につけるスカウターで測定するのは、いったん横において考えています。

4-1.「気」の検知素子の冷却を十分に行う

電流などで検知素子の温度があがってしまうのが問題なのであれば、検知素子を熱に強くするしかありません。

そのための1つの方法としては、検知素子を冷却することです。冷凍庫につっこんでも良いですし、液体窒素に入れても良いかもです。

4-2.素子によって何かを温めて、その温度上昇を測る

ただ、3-1-2のように、素子の発熱を利用する場合には、冷却してしまっては測定が難しくなります。この場合には、素子を水に沈めて「気」を当てて、水の温度上昇を見ると良いでしょう。「気」を受けたときに発生する熱が、水をあたためるのに使われ、その水の温度から、素子が受けた「気」のエネルギー、ひいては戦闘力がわかるはずです。

4-3.バッテリではなく、十分な容量を持つ電源を使用する

3-2-1で説明したとおり、過電流で十分な測定ができないのなら、バッテリではなく、十分な容量を持つ電源に接続すればいいです。具体的には、実験用の100Aとか200Aを安定して出せるような電源に繋いでやれば、バッテリが爆発することなく戦闘力を測定できるです。フリーザの戦闘力の測定、という一大事業のためだったら、発電所に直接接続、くらいのことはやれるかも。

5.旧式スカウターで測定するためには・・

では、どうしてもフリーザの戦闘力を旧式のスカウターで測定するにはどうしたらよいでしょうか。

わたしの考えでは、フリーザから遠いところから戦闘力を測定することで、爆発することなく測定ができるはずです。

5-2.「気」の強さは距離の2乗に反比例するという仮説

ここで、一つの仮定をしたいと思います。それは、「気」は電波や光と同じように、離れると減衰する、というものです。

携帯電話の基地局から離れると、スマホや携帯電話の通信状況は悪くなり、通話が途切れたりパケット通信が遅くなったりします。これは、距離が離れることで電波が減衰し、通信が失敗しやすくなるからです。

電波の強さは、アンテナからの距離の2乗に反比例します。10メートル離れた場所で100の強さとなる電波があるとすると、20メートル離れた場所では、距離が2倍になるわけですから、電波の強さは(20メートル÷10メートル)の2乗分の1、つまりもとの強さの4分の1の強さである「25」になるわけです。

素子に入ってくる測定される「気」の強さも同じような性質を持つ、と考えてみます。そうなると、同様に、10メートルの距離で戦闘力100の気の強さを持つ相手が20メートルの距離に離れた場合には、スカウターは戦闘力「25」に相当する気の強さを観測している事になります。この「25」相当の測定値を、スカウターの距離測定機能でわかる相手との距離で補正し、こんどは逆に4倍してやれば、「100」という戦闘力を知ることができるわけです。

5-2.51.48メートルの根拠

同じことをフリーザに対して行えば、「気」の測定素子に入ってくる「気」のエネルギを小さくでき、素子やらバッテリやらの過度な温度上昇を防ぐことができるはずです。

旧式スカウタでは、戦闘力22000までしか測定できません。ここでは、この測定の限度が、10メートル距離で戦闘力を測定した時の「気」の大きさに相当するものだとします。戦闘開始前の間合いが10メートル、というのは、近すぎもせず遠過ぎもしないはず。すると、以下の式でフリーザの戦闘力を測定するために必要な距離が導かれます。

 まず、フリーザの戦闘力をP(530000)とします。測定距離(スカウターフリーザの距離)をRメートルとすると、下式で測定値が導かれます。

 センサ素子出力 = P ×(10の2乗/Rの2乗)

 つまり、このセンサ素子出力が22000、まあ、10%程度の余裕を見て20000相当になる距離は、以下の方程式を解くことで導かれます。

 20000 = 53000 ×(10の2乗/Rの2乗)

これを解くと、解は R≒51.48メートル。つまり、わたしの仮説が合っていれば、フリーザスカウターから51・48メートル離れていれば、旧式スカウタでも安全に爆発せずに測定できるはずです。

51.48メートル離れた距離から部下に戦闘力を測らせるフリーザ。どことなくシュールな光景な気もします。部下との心の距離はもっと近いはずです。

6.まとめ

とまあ、思いつきで考えだしたら、長くなってしまいました。

気が電波と似たような性質を持つかどうかはわかりませんが、こういう仮定を置いて考える、というのは、楽しいものです。

原作との矛盾等ありましたら、ぜひコメントください。